その日は宇宙警察の特別式典だかなんだかで
上層部は勿論のことなんだけど、本部勤務何名かも
正装での出向を命じられた。

その中には、今は特キョウに異動したホージーさんや本部内勤のセンさん、FSの先輩までいて、各自の部署を表す色(俺やホージーさんは特キョウだから紺に近い青、内勤でプロファイリングチームに属してるセンさんは緑、FSの先輩は赤と黒…と言った具合)のアクセントがついた軍服みたいな正装に身を包んでいる。

当たり前のように俺の横に陣取った先輩は、式典が進むに連れてそわそわし始める。それもどんどん、時間がたつにつれて落ち着きなくなってくる。
初めは「トイレかな?」と思って放っておいた俺も、先輩のあまりの落ち着きのなさを不審に思い、横目で様子を伺えば、まるでその視線を俺が投げるのを待ってたかのような先輩と目が合った。

嫌な予感がする…。(汗)と思ったとき、既に遅く。
先輩はにやりと笑うと
「…わっり、俺もう耐えられえねえ。いちぬけた!」
と、俺の右手に引っつかみ、そのままぐるりと体の向きを変えて出口に向かって走りだしたのだ。



突然のことで、何がなにやら。
会場の出口を抜けて、玄関先まで吹きぬけになってる通路を通ったところで
相変わらず手を捕まれたまま、先輩と一緒になって走っていることに
ようやく気づいた。
「ナ、ナンセンス!!なんですかいきなり『いちぬけた』って!」
「だから、いちぬけたんだよ。」
「ナンセンス!命令で出向した式典をブッチするなんて、
始末書ものですよ、もう!」
ブツクサ言う俺を言葉どおり尻目に、先輩は耐え切れなくなったかのように大声で笑い出す。
「な、何事ですか?!」
「だってよう…。もう、式典中おっかしくておっかしくてさあ。
皆『着慣れてません!』って一目瞭然の格好してて窮屈そうにしてて、相棒のあの姿!あれ、どこの王子様だよ?!センちゃんも、きっと髪の量多いんだろうな、纏まりきってねえし。テツ、お前だってなんか七五三みてえじゃねえか。しかも相棒とおそろいだし!あと、なにより俺だな!こんな格好してんのに頭、いつもと同じセットしてきちまったよ、バンソコまでつけたまんまだしさ、どうすんだよ?!」
一気に自分でまくし立てて、一人ゲラゲラ笑う先輩。
もしかして、先輩って、前センさんが言ってた『葬式の焼香の時、妙に可笑しくなって思わず吹き出してしまう』タイプなのか?などと思いながら、会場を出て行く際に見つけた長官の秘書さん達やホージーさん達の冷たい、あきれた視線も思い出し、始末書どうかこうかな?と途方にくれた。
本当にこの人、たまに(?)ろくなことしないと思う。
それに巻き込まれてる俺も俺だけど。


ただ、未だ繋がれたままの手を見て、
会場を出て行く際に、俺を連れて行くことを本能的に忘れなかった先輩には、少し満足だった。

★お題13「始末書」★

えっと(汗)、赤白正装です。
すいません、なんかバンが面白い配色に。(汗)

ちなみに、テツとホージーは特キョウということでおそろいになります。

 

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